読書と歴史民俗
2014年02月17日


★夜釣り
基本的に時系列で読んでいるのだが、タイトルに惹かれてつい(笑
深いストーリーは無い。テンポがよく下町の風景がいきいきと描かれて印象的。
鏡花にしては事件の無い穏やかな作品だがラストに味わいがある。
★琵琶伝
強烈で救いの無い、ちょっと悲しすぎるお話。文語が大半を占めておりちょっと読みにくかった。


★海城発電
日清戦争が舞台。強い反戦メッセージ、というか、軍隊的なものへの批判を感じる。官僚批判は鏡花のテーマのひとつなのかもしれない。発表した当時としてはちょっと際どい内容な気もする。
★旅僧
10分ほどで読める小品。仏教の経典のようなエピソードで、ちょっと入り込めなかった。
敦賀港を出た船上の話だが、鏡花は船旅が好きなのかな?
robertohouse│コメント(0)
2014年02月09日
2014年02月08日
2014年02月03日
2014年02月01日
2014年01月22日
2014年01月08日
2014年01月02日
2013年12月27日

鯨人 石川梵
海に生きる人々への興味から、日本の伝統捕鯨に惹かれていた。縄文時代に既に痕跡があり、万葉集に登場し、江戸初期には組織的な船団捕鯨が行われていた。網で引っ掛け銛で突き、泳ぎに長けた海人が背中に飛び乗り水中に潜り心臓を刺し、硬い皮膚に穴を開けて縄を括り付けた。鯨に引かれたまま時化に襲われ100人余りが命を落としたこともあった。日本人は鯨の脂も肉も内臓も捨てることなく使い切った。
それと全く同じ漁、同じ文化がインドネシアのある島で今も続いている。帆掛け船と銛1本で巨大な鯨に挑む海人たちの物語に、心の底から、震えるほど感動した。内容はあえて書かない。日本人の、いや人間という生き物のルーツを見た気がした。この本を世界中の一人でも多くの人に読んでもらいたいと思った。本当に素晴らしいドキュメンタリーだが、石川梵さんの写真がもっと見たい。写真集「海人」は既に絶版で古本も高価だがいずれ入手したい。
robertohouse│コメント(6)

古墳とヤマト政権 白石太一郎
まさに王道を行く。古墳と古代史を同時に学ぶなら、まずこの1冊から入ることをお薦めする。
世界にも例を見ないフォルムの前方後円墳がヤマト王権を象徴するモニュメントであることは間違いない。それ以前からあった円墳や方墳に対して、3-6世紀に集中して全国各地に造られた特異な前方後円墳。その位置、分布、年代、大きさを体型的に調べるだけで、ヤマト王権による日本列島支配の姿と拡がりが驚くほどクリアに見えてくる。純粋に考古学的なアプローチでここまで歴史が見えるということに感心した。考古学者の中では邪馬台国畿内説が圧倒的なのはうなづける。古事記、日本書紀では怪しい初期の大王たちの系譜もそれなりに見えてくる。文章は簡潔で無駄な脱線もなく一気に読める。読後は頭の中が鍵穴(前方後円墳)でいっぱいになること請け合い。
robertohouse│コメント(0)
2013年12月24日

海に生きる人々
山に生きる人々
忘れられた日本人
宮本常一、やはり素晴らしい。この3冊で日本の見え方が変わる。
この地に生きてきたのは天皇と武士と農民だけではないし、聖徳太子や織田信長ばかりが歴史でもない。
朝鮮半島や中国江南から多くの人が渡来する前、日本の先住民は海人を中心とする狩猟採取民だった。その昔のままの姿を最も残してきたのが、今も海と山に生きる人びとだ。彼らの歴史を知ることは、日本を知ることだ。海への興味のきっかけとなった、大好きな輪島の海士町のルーツについても書かれている。どれも読みやすいので民俗史の入門としてもお薦め。
面白いエピソードをひとつ。江戸時代に長崎の五島列島の漁師は、一本釣りしたマグロを生け簀に活かしたまま船で引き、風さえ良ければわずか1週間で江戸へ届けていたという(死ぬと値下がりした)。日本人の食やサービスへのこだわりは凄まじい!
robertohouse│コメント(2)
2013年12月23日
2013年12月20日

地形からみた歴史 古代景観を復原する (講談社学術文庫) [文庫] 日下 雅義 (著)
これまた地味な本^^; takanashiさんからも薦められてワンクリック。
潟や水路を中心に、自ら採取した土の分析から万葉集の記述まで、あらゆる分野をまたぐ研究によって昔の風景を復原してゆく。これは凄い!古代史というと小説家によるミステリーのようなものが多いなか、実証的で説得力がある。国土交通省(文部科学省?)はこの調子で全国津々浦々を解析し、時代ごとの地図を作ってアーカイブとし後世に残すべきではないか。ちょっと読みづらいところもあったが、この本はいずれ再読すると思う。読むたびに発見がありそうだ。惜しむらくは僕が関西の地理に疎いこと...いま明日香や三輪山あたりに行ったら興奮して宿でも眠れないのではないか(笑
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robertohouse│コメント(2)
2013年12月17日

最近、古代オタと化している自分に新聞連載中の記事のお土産!ありがとうございます。
古志の国文学館館長 中西氏による古代史の連載だけどかなり面白くて16回分を一気に読んだ。新聞とは思えないマニアックな内容で予備知識が無いと少し辛い?地方紙恐るべし。でもちゃんと読む人は少ない気が(笑
日本海沿岸が地中海のように豊かな文明を育んだ地であるというのが主題。縄文以前に大陸と陸続きで内海だった日本海、その後も大陸と独自の航路を持った北陸地方。ヤマト王権に敗れたと思われる出雲王権との深いつながり。日本海文明のクライマックスとも言える継体王朝の輩出。当時の近隣国から見れば日本海沿岸は「表日本」であった。いま古代史の主役に踊り出ることはなくとも、富山って案外面白いところなのかもしれない。
robertohouse│コメント(0)
2013年12月10日
2013年12月05日

魏志倭人伝の考古学 佐原 真 著
日本古代史関連の本を読みあさって感じたこと。どれを読んでも消化不良というか、何も結論が得られない。当時の記録がほとんど無いために、どうしてもミステリー調になってしまうのである。古事記や日本書紀にしても、編纂された奈良時代に当時の政治・権力体制がその出自を正当化しようとした創作色が濃い。神話も実話を下書きにしているとは思うが、それを読み解くには推測に推測を重ねざるを得ない。
この本はそうではなく、とても面白かった。
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robertohouse│コメント(0)


























































