古い漫画である。
日本にこんな現実があったのだろうか。激しく、暴力的で、哀しい話なのに、読後感は爽やかささえ感じる。西原理恵子の絵柄はさほど好きではないが、この作品は明るいタッチでなければ読むことが耐えられないかもしれない。
自伝とも言われるが、彼女の出身地、高知市のはずれにある浦戸という港町はここまでディープではないだろう。おそらく、彼女が見聞きしてきた様々な情報が集まってこの世界観が出来ているのではないか。
作家や芸術家が、人生の中で時々とんでもない才能を全開させることがあるとすれば、「ぼくんち」はそういう作品だと思った。