2010年10月07日
ano レビュー2

論理的なアプローチでありながら、結果が美しいこと。
それがデザインの理想。
ダブルコーンの古典的フルレンジユニットはいろいろ使ってきた。
メタルドームのようなシャリシャリ感なくレンジが伸ばせるのだが、中高域で複雑に分割振動と干渉を起こし、指向性も鋭い。
フィリップスもラウザーもフォステクスもリチャードアレンも、軽快な中低域と、やや細身で硬質な高域が特徴だ。
このanoはそいいう先入観とは正反対の音なのだ。
トゲトゲしさ、刺激感、神経質な感じが皆無。
すべての音が滑らか、まろやか、柔らかい。 厚く、太く、重心が低い。
うるさい音楽も優しく聴かせる。 でも単なるハイ落ちの音ではない。
無指向性に近く、センターポジションからはずれても、いや部屋のどこで聴いても同じような音がする。
ユニットは床面ぎりぎりの位置だが、目をつぶれば音場は空間に広がってくる。
HIFI視点から見れば欠点だらけのスピーカーではある。
フルレンジらしいアタックのダイレクト感を期待すると物足りない。
8インチ1発でエンクロージャーによる制動も無いので、大音量では歪感が増えてくる。
ソースによっては鉄板の鳴りが気になることもある。
ピンポイントの定位を探して、真正面からかじりついて音と対峙するスピーカーではない。
聴き疲れしない音質と相まって、リビングや店舗、ギャラリーのような空間でゆったり鳴らすには最適。
インテリアにこだわる音楽ファンにはおすすめのスピーカーだ。












































