2026年09月28日
潜水艦攻撃

潜水艦攻撃 木俣 滋郎 (著)
ミリタリー本の中でも、潜水艦に関する作品はハズレが少ない。
本書は、日本軍が撃沈・撃破した連合軍潜水艦の「全記録」だ。日米双方の記録を丹念に照合して執筆されているため、信頼性が高い。
読み物としての面白さと資料としての価値を兼ね備えており、ページをめくるたびに驚きと発見があった。
読み物としての面白さと資料としての価値を兼ね備えており、ページをめくるたびに驚きと発見があった。
これまで「レーダーやソナー、物量や兵站に勝る連合軍潜水艦の一方的な勝利」というイメージを持っていたが、実際には56隻もの連合軍潜水艦が撃沈されていたのだ。
本書からは、ほかにも興味深いディテールが次々と浮かび上がってくる。
- 対潜戦の主役であるはずの駆逐艦による戦果が意外に少ない
- 駆潜艇、海防艦の戦果が多い
- 商船を改造した特設艦艇の戦果もある
- 旧式化して一線を退いていた96式陸攻や97式艦攻が多くの戦果を挙げている
- 零式水偵などの水上偵察機も共同戦果がある
- 航空機の哨戒爆撃と艦艇の爆雷による共同戦果が多い
- 機雷の戦果が多い
- 陸上砲台による撃沈
- 貨物船による体当たりでの撃沈
- 自らの魚雷回頭による自爆
- まるで18世紀のような、数10mという至近距離での水上砲戦!
- 日本軍のソナーもそれなりに効果があった
- 日本独自の「磁気探知機」による発見記録もある
- 条約が破られる前にソ連潜水艦を撃沈してしまっている
- 戦争末期に富山湾で撃沈
- 最後の撃沈は日本陸軍の九九式襲撃機による
- レイテで連合艦隊が壊滅した44年秋以降にも多くの戦果を挙げている
日本軍の対潜部隊はよく戦ったが、結果として日本のシーレーンは壊滅し、敗戦へ追い込まれる。
しかし、圧倒的優勢に見える連合軍であっても、潜水艦が撃沈されればほぼ全員が戦死・行方不明となる。
潜水艦の書籍や映画から漂う特有の恐ろしさと緊迫感は、こうした過酷な現実があるからこそなのだろう。
潜水艦の書籍や映画から漂う特有の恐ろしさと緊迫感は、こうした過酷な現実があるからこそなのだろう。
そして本書を読み終えた今、駆潜艇や海防艦、特務艦艇の泥臭い活躍に興味が高まっている……












































