2025年07月02日
Powershot V1を真剣に検討

PowerShot V1は426gのコンパクトカメラでありながら、マイクロフォーサーズに近い面積の3:2センサーと、フルサイズ換算16-50mm相当のレンズを搭載する。
建築撮影では広角側の広さが必要で、ディテールのアップも撮れれば最高だ。基本的に被写界深度は深いほうがいい。
それをコンパクトに持ち歩くなら、MFT(マイクロフォーサーズ)は有力候補となる。
広角8.2mmとセンサーサイズから計算してMFTレンズに置き換えれば、横7.67mm×縦8.67mm相当の画角となる。
これは常時携帯して建築や都市風景を撮影するのに完璧な、夢のようなスペックだ。たとえばOM-1にMZD8-25mmを付ければ2倍以上のサイズ・重量になる。
2012年まではフォーサーズで撮っていたのだから、現場記録から竣工写真まで、広角系はこれ1台でいける可能性がある。
はたしてコンデジをメイン機として使えるのかどうか?公開されているRAWサンプルを現像してみた。
データ引用: RAW Sample1 "DP REVIEW" RAW Sample2 "Photography Blog"

第一印象はくっきりシャープ。

プロファイルは「忠実設定」で、自動補正をかけてから、過剰補正を微調整し、カットによってはフリンジ補正と、わずかなノイズ補正をかけている。

ISO100では、無補正でもノイズはほとんど感じない。

ISO1000では、ややノイズ感がある。立体感やボケ感は悪くない。

これは実際の建築インテリア撮影に近い条件と思われる。解像感が高く、質感描写も申し分ない。
MFTセンサーのOM-1より輝度ノイズが少ないように感じられ、フジのAPS-C機に肉薄しているかもしれない。

被写界深度の深さは小型センサーのメリット。その点ではiPhoneが最強…

近接でもシャープだ。
これで防塵防滴だったら、ネイチャー系で重宝されただろうな…

モノクロもテスト。悪くない。

このカットだけはAIノイズ除去をテスト。ISO1600でここまで再現できれば何の問題もない。

平面的な被写体では、四隅に甘さや倍率色収差が感じられる。
しかしフリンジさえ補正すれば、目くじらを立てるほどでもない。一昔前の一眼レフ用広角レンズより優秀といえる。
逆光耐性は最高ではないが、悪くもなさそう。
歪曲収差はRAWを読み込んでも常に補正されている。
こういう構図こそレンズ性能を測れるのだが、国内のレビューではほぼ見かけない…

総評として、レンズの描写は完璧とはいえないまでも、実用上は十分な画質といえそうだ。
最新設計のセンサーであり、OM-1に比べてもノイズは少ないように感じる。低めの感度で撮れば、一世代前のAPS-Cミラーレスに近い画質が得られると思う。
オリンパスMFTに対するアドバンテージは、常用ISO感度100が使えることだ。(パナソニックも使える)
5段の手ブレ補正に加えて、広角側はf2.8の明るさもあり、ISO100~400で撮れるケースが多いだろう。
高感度ではそれなりにノイズが増えるが、AIノイズ除去を使えば劇的に改善できる。
キヤノンのカラーサイエンスは使いやすく、都市・建築写真なら基本的に「忠実設定」→自動補正→微調整でいい。

ただし、どちらかといえばVlog向けのコンセプトで作られており、スチルカメラとしての操作性に懸念はある。
コントローラーダイヤルにステップズームを割り当てると、背面の小さなダイヤルで露出補正をしなければならない。F値の変更もやりにくそう。タッチパネル操作が基本なのかもしれない。
PモードまたはAモードのF4あたりに固定し、ISOオート(上限を800くらいに設定)、手ぶれ補正機能を活かしてサクサク撮るのが良さそうだ。
背景ボケを活かしたいケースではEOS一眼レフと明るい単焦点レンズを使い、広角系はこれ1台に任せてもいいかもしれない。なんたって広角レンズ1本より軽くて小さいのだから!
ともあれ一度触ってみたい。世界的に人気なのか、普通のお店ではとうぶん手に入りそうにないけれど。












































