雑記

2025年06月16日

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続けて戦争映画。

 スティーヴン・スピルバーグ監督の『プライベート・ライアン』(1998年・アメリカ)を観た。

ノルマンディー上陸作戦の冒頭シーンは、まさに衝撃だった。血と砂が飛び交う地獄絵図は、観る者に強烈なインパクトを与える。
タイガー戦車との接近戦もリアルで凄かった。戦争の悲惨さを描き出す映像のリアリティは疑いようがない。

しかし、個人的な見方をすれば、本作には「いかにもアメリカ映画らしい」側面を強く感じる。
たとえば、『スターリングラード』(1993年・ドイツ)や、『炎628』(1985年・ソ連)と比べると、その違いは明確になる。
これらの作品では、極限状態における人間の尊厳の喪失、戦争の不条理、そして底なしの絶望を淡々と描き出すことで、戦争の真髄に迫った。

『プライベート・ライアン』では、「一人の兵士を救う」という使命を中心に物語が展開する。
その使命に対する批判的な視点も描かれてはいるが、どうしてもアメリカ的なヒロイズムや倫理観が色濃く感じられる。
それぞれの兵の生と死に意味が与えられていくところも含め、どこかご都合主義に映ってしまうのだ。

もちろん、希望や犠牲、仲間との絆といったテーマは普遍的で、心を揺さぶるものがある。
だが、そこには戦争全体の深い悲劇性よりも、個々の兵士の献身や愛国心、ヒューマニズムが色濃く描かれた印象を受ける。

『プライベート・ライアン』が映画史に残る傑作であることは間違いない。その評価の高さもよく理解できる。
しかし、戦争とはそんなものではない、戦場での死に意味などないと思ってしまう。『スターリングラード』を観た直後であったせいかもしれないが。 

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2025年06月15日

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最近、2本の戦争映画を観た。

『二百三高地』(1981・日本)と、『スターリングラード』(1993・ドイツ)。

いずれもフィクションの人間模様に焦点を当てながら、史実を元にした重さを持つ作品だ。
塹壕で血を吐きながら殺し合い、瓦礫と化した街で凍え死んでいく兵士たち。そこにあるのは、勇気や栄光ではなく、救いようのない「死と絶望の反復」だった。
画面からは、弾の音や叫び声に加えて、痛みの感覚すら伝わってくる。観ていて苦しい。辛い。けれど、目を逸らしてはいけないと思わされる。

一方で、私たちが日常的に触れている戦争表現の多くは違う。
たとえば、戦争を題材にしたシリアスなドラマである『ガンダム』シリーズでは、兵器の「カッコ良さ」によって死の恐ろしさは抽象化され、観る者が深く傷つかないようにできている。

現実のウクライナでも戦争は続いているが、ニュースでは戦場の実態はほとんど見えない。ドローンやハイテク兵器が報じられても、勝負を決するのは重砲と機銃の飛び交う塹壕戦や市街戦だ。
数字や地図で伝えられても、そこにいる人たちがどう死に、何を失っているのかがわからない。私たちは戦争を知っているようで、本当の姿には触れていない。
人間が体験する「最悪の現実」を、わずかでも実感として受け取らなければ、戦争は記号になってしまう。痛みのない戦争は、忘れられていく。 せめて映像の中だけでも、目を背けずに向き合いたい。

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2025年06月07日

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noteを始めました。


テーマはブログと変わらず、建築、写真、オーディオ、料理、柴犬や日常のことなど。
少し雰囲気を変えたり、掘り下げた話もあるかもしれません。

このブログ「ROBERTOHOUSE」はこれからも続けていきますが、noteも新たな場として、よろしければのぞいてみてください。

▼noteはこちら  
ROBERTOHOUSE



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2025年01月13日

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今や18歳で成人ですが、長女に続いて長男も「20歳の集い」を迎えて一段落。おめでとう!このブログを始めた頃はまだ生まれたばかりでした^ ^

子どもと同世代の若者たちと交流してみると、とても真面目で優しく、よく学び、コミュ力や情報力があり、モラルも高く感じる。
自分の頃や、さらに上の世代になるほど、もっとガサツでご都合主義で、無意識の差別やハラスメントが蔓延する一方で、価値観は画一的になりがちであったと思う。
もちろんそれらは世代だけでなく時代の変化でもある。人口や経済の縮小とともに近年では社会全体が急速にホワイト化し、そこに若い世代ほど順応しアップデートできているだろう。
どの世代にも特有の悩みや困難はあるはずだが、社会が明らかに平和になり整っていることからも、人々は少しずつ進歩しているのだと実感できる。


20歳の記念撮影にはEOS 5Dmark4EF35mmF2ISを使用。
AFが正確で、十分にシャープでありながら洋服などにモアレや偽色が出ない。肌色が自然で現像も手間要らず。プロがキヤノンを使うのもよくわかると思った。
カメラはもう5Dmark4にまとめても良いかも?物欲から自由な若者を見習って^ ^;



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2024年10月20日

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変わらないと思っていた海でさえ、変えてしまった。
自分たちがいかに小さな存在か。だからこそ日々の安寧に感謝して生きなければ。

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2024年10月19日

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輪島市内では多数の家屋が倒壊したまま残されている。復興の遅れが指摘されているが、一筋縄ではいかない。

能登の大動脈である「のと里山海道」を走ると、平らな部分がほとんどないほど凹凸だった。陥没、崩落して迂回路が造成された箇所は無数にある。
これを全線開通させる苦労はどれほどだったのか。山の中の一本道が壊滅し、重機がそこまで行くことさえ困難だったはずだ。
いまだに通行止めになっている道路が多いのも、幹線道路の復旧にリソースを集中した結果であると思われる。

道の駅や公営駐車場、学校の校庭などに仮設住宅が並び、野球場に廃材が溜められていた。能登に平坦な土地がきわめて少ないことがわかる。
輪島市の海岸近くの駐車場にはクロネコヤマトの仮設営業所がつくられ、多数の運送トラックが出入りしていた。

全国的にはもちろん、石川県内でも能登は僻地とみなされている。人口や経済の点で、都市部に比べて復興へのインセンティブが働きにくいことは間違いない。
それに地理的要因が重なり、おそらくは相当な長期戦になるだろう。問題は、住民の方々がいつまで耐えられるか、そのために経済効率を度外視した支援が行われるかどうか。
商業活動が戻っていない輪島市内を見て、もしも自分なら住み続けることができるか、自信がもてなかった。

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2024年10月18日

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隆起した海岸には行けなかったが、この浜は以前と変わらない。海には救いがある。

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2024年10月14日

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朝市通り一帯は上家が撤去され、基礎の解体が進んでいる。曲がったアンカーボルトや溶けたガラスに、火災の凄まじさを感じた。

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大好きな輪島の街は、まるで昨日空襲に遭ったかのようだった。あまりに衝撃的で現実として受け入れられず、言葉が出てこなかった。

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2024年09月22日

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この週末に奥能登方面に行くことを予定していた。天気予報を見て、ちょっと無理だねと話していたが、まさかこんなことになるとは。
震災復興もままならぬ状態で、この大水害。なぜ能登ばかりこんな仕打ちにあうのか。今は被害が少なくなるよう、祈ることしかできない。


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2024年07月24日

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というと大げさですが...しばらく色々と根を詰めていたせいか、週末に珍しく大勢の人の中にいたせいか、体調不良でダウン。

かかりつけ医によると、現在もコロナ感染者は多いが重症化する人は少なく、数日で回復することがほとんどらしい。
今回は器官系の症状がなかったので可能性は少ないとのことだったが、念のため検査してみると陰性で、体調もすぐに戻った。さて寝込んでいた分を取り戻さないと!

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2024年05月21日



 柴犬の飼い主さんを募集します! 2人のオッサンによる写真撮影の裏側もみせます・富山市保健所

柴犬の飼い主さんを募集します…その後

すべての柴犬の譲渡先が決まりました~富山市保健所からのメッセージ~


狂犬病予防接種会場の「柴み」あふれるドタバタ映像で話題のとやまソフトセンターさんが、大きな大きな仕事をされました。
ただでさえ飼育難易度の高い柴犬、しかもいずれも訳ありのように見える子たちの譲渡がこんな短期間で決まるなんて(T_T)


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2024年03月13日

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大炎上したスクールフォト業界で勤めてたんだが、もう学校写真のカメラマンは限界かもしれない


おそろしく精緻な内容と読みやすい文章。写真業界に一石を投じる超一級のジャーナリズム。この人、何者?(^^;

あの炎上は自分も観察していたが、これを読むと(当人に浅はかなところはあったにせよ)業界の構造的な問題なのだろうと思った。
そして、似たような構造で疲弊している業界は少なくないのではないか。そう、建築業界も...




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2024年03月09日

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Dr.スランプは本当に衝撃的だった。
連載デビュー作にして圧倒的なセンスと技術。全てのコマがイラストレーションとして完成されていた。
ポップで可愛くて立体的で、3D映像が紙の上を動き回って飛び出してきた。全てが新しくて、見たことがない世界だった。
漫画といえば子供向け、少女向けか男臭い劇画調だった時代に、いきなり世界規格のカルチャーを創り出した天才。
世界一の漫画家だと思います。心よりご冥福をお祈りいたします。



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2024年01月10日

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僻地の復興はあきらめて街に移住させるのも政治の役割だ、日本に余力はないという意見と、多数の賛同者を見た。
こうした考え方は東日本大震災のときよりも進んでいるかもしれない。合理主義的で正しそうにもみえるのだが、前世紀の優生思想に近いものを僕は感じる。

進化過程で発現する強弱や優劣は、ある条件下での相対的なものだ。奥能登のような場所が各地に存在することは、日本人の生き方に多様性と幸せをもたらすのではないか。
存続するか淘汰されるかはわからないが、能登のことは能登の人が決める。その意志を尊重し寄り添うことが人類の生存戦略ではないか。


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2024年01月04日

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元旦は関東にいてニュースに震えていた。戻ってみると富山県内の被害は限定的のようだが、何十回も訪れた、大好きな能登が心配でならない。現時点ではとにかく情報が少ない。
能登半島は険しい地形に陸の孤島のような小さな街や集落が点在している。インフラが止まり発信も報道もできず、貧弱な道路が土砂崩れや陥没で寸断され、港湾は津波と隆起の被害を受け、消防や自衛隊も近付けていないのではないか。

独特の地形と大都市圏からの距離が、能登を宝物のような魅力的な場所にしていた。しかし災害時には救援が困難なだけでなく、復興へのインセンティブも不足する。都会の電源でもリゾートでもない「僻地」は関心を持たれず、大切にされない。
国や自治体が、民間の力を集める施策を含む可能な限りのリソースを能登に充てることを望む。そして今この瞬間に1人でも多くの人が救われることを祈るしかない。

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2023年12月18日

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ニセコの外国化が話題になっているのでgooglemapで旅をしてみたのだが、想像をはるかに超えていた。
大小のホテル、コンドミニアム、レジデンスが何百棟と建ち並び、さらに続々と工事が始まっている。ここ数年で地価が数十倍になったのも頷ける。
各施設の予約サイトは英語で、クチコミの大半が外国人。開発は海外資本で、建築家も大半は外国人と思われる。
北米や欧州の都市部や高級リゾートにみられるデザインで、日本の建築雑誌でもさほど話題になっていない。

施設の従業員や建設作業の仕事は増えるかもしれないが(それすら外国人が大量に入ってきている)、ビジネスの多くが日本人を飛び越えて展開されているように見える。

これはインバウンド需要といって喜んでいい状況なのだろうか?





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2023年06月28日

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googlemapで世界中の街並みを探索するのが大好きなのだが、久しぶりにウクライナを訪れたら画像の更新が進んでおり、特にマリウポリを見て衝撃を受けた。

軍の要塞になっていたアゾフスタリ製鉄所はもちろん、工場や鉄道施設、美術館やシアターのような文化施設、スポーツジム、ショッピングモール、学校や病院といった大型の建物のほとんどが酷く破壊されている。ただし中央にある教会は不自然なほど無傷に見える。

mapを見て感じたのは、商工業が栄え文化的インフラが整う、海と田園に囲まれた美しいコンパクトシティであったろういうことだ。働き口もあり、暮らしやすい、ちょうどいい規模の街だと想像できる。人口は富山市と同じくらいで、より都市計画的に集約されている。商業施設を見るとソビエト時代からの脱却も進んでいたと思われる。そこに暮らしていた人々はどうなったのか。なぜこんなことができるのか。21世紀の現代に人間がやったことなのか。こんなことが許されてよいはずがない。

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2023年04月10日

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ハイエースを借りて長男の引越しをしてきました。
5年前の長女の時はガソリンだったけど今回はディーゼルターボ。ほぼ高速道路とはいえ13km/Lとは!(デリカスペースギアはどう頑張っても10km以下)
走りも良く、低速のトルクがあり坂道の加速力も十分。ぴかぴかの新車で脚回りもしっかりして快適!ファミリーユースでも人気があるのがわかる。

このブログを始めた頃にまだ生まれたばかりだった長男。小さい頃はよく虫捕りにいったのに今では部屋に虫が出れば逃げ回る始末。かわりに音楽やコンピューターの得意なカッコいい男子に育ちました。
もう友達がたくさんできて勉強もサークルも楽しく、自炊もしてる模様。まだ子供っぽいし寂しさもあるだろうけど、新天地でのワクワクが圧倒的に勝つはず!自分を大切にして頑張ってほしい!
こちらは夫婦2人きり(+1人娘の柴犬)になってしまったけど、自由も生まれてシンプルになる新生活を楽しもう(^^)




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2023年02月26日

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今年は暖かい日が多いですね。
長女はすっかり自立して、長男も新たな船出が決まり、心からホッとしています。
18歳からの自立にワクワクできているなら、まあ責任は果たせたかなと。
これから自分たちの生活も大きく変わりそうで楽しみ!!

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