2016年11月23日
ライカM6事始め

ほぼ使われていない機体の、底面保護シールを剥がす。フィルム装填は驚くほど簡単だ。
ファインダーを覗けば、現代のデジタルライカと同じ視野が拡がる。
スルッと滑らかな巻上げ、コツッという静かなシャッターは懐かしい。これでもM2やM3よりは大きい音なのだが。

M6の露出計が苦手な人は多いらしい。しかしシンプルな▶︎◀︎表示はむしろデジタルMの▶︎●◀︎より感覚的にわかりやすいと思う。ここが適正!という中央値を示されない心地良さか?
電池が切れても、露出計が壊れても、特に問題はない。ライカM6は純然たるメカニカルカメラなのだ。
M6で有名な距離計窓の逆光ハレーションはやはりあって、これは昔使ったM2やM5には無かった欠点。
それ以外は僅かに倍率が違うくらいで、デジタルMとフィルムMでほぼ同じファインダーというのがライカたる所以。

M6を触ったあとにMtyp240を持つと確かに少し重くて分厚いとは感じるし、巻き上げ操作が無いことも寂しい。
でも、ライカの撮影感覚をほとんどそのまま残してフルサイズデジタルカメラを実現したことは本当に凄いと思う。
M6の軽快さとスムーズな感触にも感動するが、デジタルのライカMはやはりスーパーなカメラだ。温故知新とはこのことか…
これはニコン、キャノン、ミノルタ、ペンタックスらが出来なかったことだし、ライカの場合は他に生き残る道が無かったのだ。