2016年09月29日
エースパイロット
ヒコーキ少年の父の影響か?小学生の頃から戦記物が大好きで、最近読んだこの2冊はとても面白かった。日本の戦闘機乗り名鑑として保存版になる貴重な資料。日系アメリカ人の著者による、英雄譚にならない客観的な記述が良い。戦争初期にもP-40やグラマンF4Fが零戦と互角に戦っていたこと、末期にあっても旧式の隼がP-51を撃墜していたこと、夜戦エースや水上機エースの存在など、ワクワクするものがある。特に陸軍のノモンハン事件のあたりは驚くようなエピソードもあって読み応えがある。自分は20代の頃にパラグライダーで房総の崖から海の上を、トイレを必死で我慢するくらい飛び回っていた時期がある。トンビを上から見下ろす特別な世界だった。ライト兄弟が飛んでから30年かそこらで航空戦力が勝敗を決することになり、飛行機に乗って戦うのは歩兵や海兵とは違う特別なものだったのだろうと感じる。明らかに無謀で馬鹿で罪深い戦争だったが、アジアの小国がこうしたハイテク兵器を設計、製造し、使いこなしていたこと自体は否定しなくてもよいと思う。