2016年04月22日
三角寛 サンカ社会の研究

サンカ社会の研究 三角寛
古本が安くなってきたのでようやく入手。復刻版が出るまでは「幻の研究書」として古書店で10万円以上の値が付いていたそうだ。確かに、当時は「どうしても読みたい」と思わせる本だったのだろう。サンカといえば三角寛
ただし今となっては、読み進めるのがやや辛い本である。古本が安くなったのは理由がある。そう、これは偽書なのだ。
内容のほとんどが創作だとわかっていても、よくもまあここまで書けたものだと、三角寛の想像力と忍耐力に驚いてしまう。最近の他の研究者による客観情報を知らなければ、信じてしまう人がいても無理はない。全編が(わかる人にはわかる^^;)民明書房みたいなものなのである。いまだにネットで「サンカ」と検索すれば三角寛ワールドが真実として流布されている。何を隠そう僕自身も、初めてサンカに興味を持った10年くらい前には三角寛を起点とする情報のいくつかを信じていたのだ。映画 瀬降り物語
本編との対比として、巻末(といってもかなり物量がある)の沖浦和光