2016年02月08日
被差別のグルメ
上原善広さんの大ファンで全部読んでます。「日本の路地を旅する」だけでもすべての日本人に読んで欲しいと思う。
新刊「被差別のグルメ」もとても面白かった。これは上原さんが駆け出しのころに書かれた世界中のソウルフード体験記である「被差別の食卓」の続編とも言えるもので、今回は日本国内バージョン。単純なグルメ本としても面白いけれど、今のB級グルメブームと差別の歴史とのつながりがよくわかる。
日本には中世から続く差別があった。そして今も一部の年配者にはそのイメージが残っている。それをタブーとせず、隠さず、オープンにして、過去のものとして、歴史にしてしまうべきだと僕は思う。上原さんの本を読むと差別を民族史として客観視できるようになる。グルメは誰にでもわかりやすいし、その強力な武器になるはずだ。