2014年11月04日
DP-2merrill雑感


ISO200以下では素晴らしい解像感。カラーでは発色に癖があるが、モノクロームではD600を圧倒する。
D600のモノクローム画像はどうやっても不自然さが残るが、DP-2は中判フィルムの雰囲気があるように感じた。


アトリエの庭から見える風景ばかりでスイマセン...

ベイヤー機を凌ぐ解像度が注目されるが、僕は遠景よりもむしろ近景の描写に惹かれた。
非常に繊細で、実体感、立体感、奥行き感がある。鋭く硬質なのだが、どこかコクのある濃厚な描写だと思った。


カメラ内JPEGでは色もコントラストもおかしくなる(右)。
RAW撮り必須なカメラだと思った。解像感も大差がある。RAW現像にはSIGMA純正ソフトしか使えないのが痛い。操作にはすぐに慣れたが、現像のパラメータに自由度は少ない。


欠点はやはり高感度に弱いこと。ISO320から急激にノイズが増え、解像感も落ちていく。不安定な背面液晶での撮影もあり手ブレに弱く、室内で軽快にスナップとはいかない。1/125でも安全圏ではなかった。D600ではISO1600~3200を常用しているので、これは辛い。AFも遅いので人物や動物を撮るのはかなり難しい。連写は効かず書き込み時間も非常に長い。やはり三脚に載せてじっくり腰を据えて撮るカメラだと思う。もっと大きな高解像度の液晶モニターと大容量バッファを積んで、サイズも値段もワンランク上のプロダクトとして売るべきではないかと思った。後継機のQuattroもそういうコンセントではなさそうだ。シグマのブランドでは難しいのだろうが...
主にモノクロ用に検討していたのだが、室内で撮ることが多い自分にとって高感度の弱さが許容範囲外だった。フィルム時代のモノクロはむしろ高感度に強いスナップ用という感覚が残っているし...
しかしFoveonは非常に魅力のあるセンサーだと思った。ベイヤーでは出しにくい雰囲気を持っていることは間違いない。このセンサーを手慣れたカメラメーカーが採用してくれると面白いのだが...Mやんさん貴重な機会をどうもありがとうございました。
追記; Mやんさんからは、「撮影のテンポを重視するRobertoさんには不向きだと思った」とのことで...確かに自分は画質至上主義ではなく、むしろ撮る快感を重視しているかもしれない...