2014年02月09日
取舵
汽船は伏木港を出て、魚津、泊、親不知、糸魚川、能生を経て直江津へ向かう。鏡花らしからぬ?墨っぽいモノクロームで描かれる、見慣れた北陸の海と山と空の風景。船上のちょっとしたエピソードにえもいわれぬ旅情を感じ、ドラマティックな 終盤の展開には思わず拍手してしまう。ブログに書くのは特に印象に残る本なのだが、鏡花の場合は捨てる作品がひとつも無い。天才としか言いようが無い。
コメント一覧
2. Posted by Roberto 2014年02月09日 12:06
コナさん
読んだ作品が全て完璧に面白く、かつそれぞれテイストが違う、本当に凄いです。舞台が北陸か東京というのも僕にはツボです(笑
200円の「泉鏡花大全」でデビューから書かれた順に読んでいますが、今後の変遷が楽しみです。
読んだ作品が全て完璧に面白く、かつそれぞれテイストが違う、本当に凄いです。舞台が北陸か東京というのも僕にはツボです(笑
200円の「泉鏡花大全」でデビューから書かれた順に読んでいますが、今後の変遷が楽しみです。
1. Posted by コナ 2014年02月09日 10:34
私もちょうど泉鏡花を折々に読んでます。「泉鏡花を読めるのは日本人の特権だ」の文句に惹かれて「泉鏡花はこれだけ読め」をKindleで買いました。義血侠血、取り舵、夜行巡査、外科室、海城発電、すべて素晴らしいです。石光真清はここで知って読みましたが、今度は偶然の一致ですね。