2013年12月20日
地形からみた歴史 古代景観を復原する
地形からみた歴史 古代景観を復原する (講談社学術文庫) [文庫] 日下 雅義 (著)
これまた地味な本^^; takanashiさんからも薦められてワンクリック。
潟や水路を中心に、自ら採取した土の分析から万葉集の記述まで、あらゆる分野をまたぐ研究によって昔の風景を復原してゆく。これは凄い!古代史というと小説家によるミステリーのようなものが多いなか、実証的で説得力がある。国土交通省(文部科学省?)はこの調子で全国津々浦々を解析し、時代ごとの地図を作ってアーカイブとし後世に残すべきではないか。ちょっと読みづらいところもあったが、この本はいずれ再読すると思う。読むたびに発見がありそうだ。惜しむらくは僕が関西の地理に疎いこと...いま明日香や三輪山あたりに行ったら興奮して宿でも眠れないのではないか(笑
僕は昔から、どんな平凡な街を訪れても退屈するということがない。団地、商店街、工場街、どこにいても人の歴史や営みが感じられ、いくらでも妄想が広がる。似た家が並ぶ新興住宅地でさえ、現代日本を投影するシュールな遺跡のように見えてくることがある。そうした人工ランドスケープへの興味から建築の仕事に入ったのかもしれない。
この本を読むと、街だけでなく「地形」にも興味が深まる。日本の国土は人間によって繰り返し改変され、純粋に自然のままの地形はほとんどない。人がどのように風景をつくってきたのか、古代のそこには何があったのか。身近なところでいえば、富山湾には自然の海岸が皆無だ。今は富山新港となった放生津潟は弥生時代から潟港であり日本海文明の拠点のひとつであったようだ。河原や溜池、ちょっとした丘や窪みにも必ず意味があり、人の歴史を感じることが出来る。どこに居ようと退屈することはない。
Nikon1 AW1 1Nikkor AW11-27mm f/3.5-5.6
コメント一覧
2. Posted by Roberto 2013年12月21日 16:21
takanashiさん ありがとうございます。
民俗とか古代とか読むときはGooglemap、Googleearthが欠かせませんね!良い時代です!旅に出たくなって困るんですが(笑
民俗とか古代とか読むときはGooglemap、Googleearthが欠かせませんね!良い時代です!旅に出たくなって困るんですが(笑
1. Posted by takanasi 2013年12月21日 14:13
楽しめていただけたようでおススメしたかいがありましたw
序盤の手法の解説あたりは専門に入ってて読みづらい感じはありますね。具体例の部分ではiPadでグーグルマップとYahoo!マップを開いて、現在の地図と航空写真をみながら読んでました。
あたしは子供の頃から地図好きだったので、修学旅行で配られた地図とか高校時代の歴史地図帳などもまだ持ってたり。
序盤の手法の解説あたりは専門に入ってて読みづらい感じはありますね。具体例の部分ではiPadでグーグルマップとYahoo!マップを開いて、現在の地図と航空写真をみながら読んでました。
あたしは子供の頃から地図好きだったので、修学旅行で配られた地図とか高校時代の歴史地図帳などもまだ持ってたり。