2012年02月13日
イチゴゾナー

1950年代のZeissゾナー50mm/f1.5。いわゆるイチゴゾナー。
これまでに使った50mmの中でも最高レベルに好きな玉。クラシックな味を残しつつ破綻しない。
開放でも持ちこたえ、解像度は高いのに絞っても柔らかい。逆光にもなんとか耐え、フレアも品が良い。
特筆すべきはグルグルボケが無いこと。非点収差が少ないのだ。
LEICAの古い大口径はボケがうるさくフレア、ゴーストがとんでもなく入ることがあり、70年代以降はシャープになりすぎた。
国産一眼レフの標準レンズは絞ると硬く開放でボケボケのことが多かった。ガウスタイプとゾナータイプの違いは大きい。
「古き良き最高の性能」を味わうのは楽しい。スピーカーで言えばビンテージ・フルレンジユニットか。
ひとつだけ問題がある。
開放近距離では深度がすごく浅いので、戦後Contax(Ⅱa、Ⅲa)より基線長の長いKIEVのほうがピント歩留まりが良い。
戦前Contaxが欲しくなってきた...