ROBERTOHOUSE

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    2007年11月11日

    超小型TQWT図面公開

    22e48557.jpg

    今年の春に製作し、ヘアースタジオ・リアンに設置されている自作超小型TQWTへのアクセスが結構多く、メールでのお問い合わせもありましたので、ついでに図面を公開します。

    このスピーカーはSA-F80AMGという素性の良いユニットを、思い切って開放的に鳴らそうという狙いで作りました。

    SA/F80AMGは能率が低いのですが、モニターとしても使えるくらい素直な音質のユニット。
    バスレフや密閉ならとてもバランスが良く落ち着いた音で鳴ってくれます。

    TQWTは何度が作っていますが気柱共鳴を利用して中低域の音圧を稼ぐもので、ディップはできるものの、ピーク部分は驚くほど高能率で再生できます。
    ディレイのかかった背面放射によって伸び伸びとした、あっけかんとした音になります。ただし、どうしても大きく長くなってしまうのが欠点です。


    バスレフや密閉なら4~6リットルが適当ですが、これと同じサイズでTQWTはできないものか?


    サイズを先に決めたので、オーディオ的には許せる範囲でなんとかまとめたという妥協の産物ですが、デザインとはそういうものかもしれません。

    音道長さは1.1m、ちょうど中間地点にユニットを置いて3倍共振を叩く狙いもありますが効果は不明。
    ユニット部分でのポート断面積を振動板面積の1.3倍、開口部で2倍にしています。 
    高効率で共鳴動作をさせるには、ホーンのようにスロートを絞ってはいけないようです。

    9b6b643b.jpg

    ともあれ、これで80Hz、240Hzの強い共振を起こし、バスレフをしのぐ十分な低音感があります。
    ディップも大きいですが、開口部に吸音材を入れるとコロコロ変わるのが面白いところ。
    あんまり入れすぎると良さを殺してしまいますので、開口付近にふわりと入れる程度で良いと思います。
    なお、背面に壁やコーナーがあると低域はさらに伸びます。

    ポートからの放射音効果は絶大で、密閉に比べれば聴感上の能率が2倍くらいに上がり、こんな小さなエンクロージャーとは思えないスケール感があります。 
    音像は大きくなりますが空間全体が鳴っているような迫力があり、僕の好みです。
    中域もかなり漏れているのですが、店舗BGM用ということで、ポートからの間接音によるプレゼンス効果にもウインク 
    もちろん、家庭で使ってもなかなか良い音で鳴ってくれます。とても開放感があり、細かい音や残響感も出るので、アコースティックギターは最高にハマりました。 
    ボーカルも思ったより癖が少なく、伸び伸び歌ってくれます。


     28cd6728.jpg


    材料はホームセンターにあった赤松集成材(12mm厚)を使いました。
    合板より反りが少なく精度もよく、よく乾燥しており、響きも良いので好きな材料です。

    幅100mmの精密なカット品を仕切り板やバッフル、天地裏板に使い、精度を確保。 接着して重しを置くだけでぴったり組むことが出来ました。
    側面も幅250mmのカット品を使いましたが、これは見た目の話であって、それほど精度は必要ありません。
    自作の設計では、精度を出せるような板取りの工夫が非常に大切です。精度の悪い板を釘やビス、ハタガネで強引に締め付けると変な響きが出てしまいます。 
    特にホーンや迷路型のスピーカーは音道の精度が出ないと癖が出ます。

    追記1:某所にて、天板を取り外し式にする事例を見ました。最小限の開閉で全ての音道の吸音材を調整できる秀逸なアイデアだと思います。
    (側板を取り外し式にすると、強度が落ち、精度も難しいと思います)

    追記2:SA-F80AMGの奥行きが収まらないとのご指摘を頂きました。製作時の記憶が定かでないのですが、微調整したのかもしれません。
    この設計で作られる場合、使用ユニットの奥行きを実測のうえ、納まるようバッフル板を重ねて厚くする、音道幅を調整するなどして対処して下さい。(
    2020.09.01) 



    7b3ff8ab.jpg


    A4いっぱいで出力すれば、ほぼ1/2スケールになります。

    ユニット、ターミナルを含めても1万円ちょっとで出来てしまいますが、音はコスト以上のものだと思います!




    追試された方がYoutubeにアップされてました(^^)
    材料は無垢のオーク材で、音道は斜めに加工されており、手が込んでますね!吸音材は全く入れていないのかな?





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    「オーディオ 2005~2007」カテゴリの最新記事

      │コメント(17) 
      オーディオ 2005~2007 

      コメント一覧

      17. Posted by Roberto   2020年09月01日 21:20
      yoshiさん
      そうですか!自分はこのまま作ったとは思うのですが、もしかして現場で微調整したのかもしれません。申し訳ありませんが12年も前のことで記憶が定かではないです。

      http://www.atics.co.jp/unit_diy.html
      これを見ると54.5±0.3mmで、パッキンを入れるとぎりぎり納まったのかもしれません。いや納まらないか?

      これからこの設計とユニットで作られるのであれば、バッフル板を20mmにするなどして調整下さいませ(^^;
      16. Posted by Yoshi   2020年09月01日 19:21
      2 SA80AMGの奥行きが実測で59mmありますが、この寸法では取り付かないのでは?
      サブバッフルを付けるにしても口径小なので同じ穴径だと塞いでしまうと思います。もしかしてうちのユニットは古いので寸法が変わったのでしょうか?
      15. Posted by Roberto   2019年11月11日 12:15
      tsuboさん
      楽しみですね!
      さらに良い事例を見つけましたので記事にしました。ぜひご参考に!
      14. Posted by tsubo20   2019年11月10日 21:51
      まだ制作しておりませんが、blogの方にリンクを貼らせていただきました。ありがとうございました。
      http://tsubo20.blogspot.com/2019/11/tqwt.html

      問題があれば記事を修正させていただきますので、ご連絡ください。
      13. Posted by Roberto   2019年11月04日 12:43
      ブログも開設されているようなので、ぜひ(^^)
      12. Posted by tsubo20   2019年11月01日 10:44
      リンクの可否について承知いたしました。
      ご回答ありがとうございました。
      11. Posted by Roberto   2019年10月31日 11:39
      すみません、twitterに貼るのはご遠慮頂けますか。(twitterはちょっと特殊な世界なので)ブログであればぜひ。
      10. Posted by tsubo20   2019年10月29日 23:15
      Robertoさん
      度々すみません。
      ×こちらにリンクを貼らせてい…
      ○こちらのblog記事のリンクを貼らせていただいてもよろしいでしょうか?
      の間違いです。
      確かに吸音材の調整しにくいですね。ちょっと悩んでみます。
      9. Posted by Roberto   2019年10月29日 10:29
      開口が小さいので癖は少なくなるかもしれませんね。吸音材の調整はやりにくそうですが...
      なお、似たようなスピーカーで天板を取り外し式にされている事例を見ました。
      最小限の取り外しで、全ての位置の吸音材を調整できる秀逸なアイデアだと思います。

      tsuboさんの製作記事等のリンクをこのコメント欄に貼ることは問題ありません。
      8. Posted by tsubo20   2019年10月28日 23:30
      Robertoさん、ご返信ありがとうございます。
      ユニットはF77G98-6かTangBandのW3-582SBを考えてます。いずれも手持ちの再利用です。
      出口を絞っているのは、一旦0.4smの長さになるようしてみました。バスレフポートもなるほどですね。
      W3-582SBの場合は奥行の関係でサブバッフルが必要そうです。

      ※こちらにリンクを貼らせていただいてもよろしいでしょうか?
      7. Posted by Roberto   2019年10月28日 13:07
      tsuboさん
      追試ありがとうございます(^^)
      出口をかなり絞っているのですね。
      下記レスにあるように、ここにバスレフポートを付けて好結果を出している人もいます。
      ユニットは何を使われますか?
      6. Posted by tsubo20   2019年10月28日 00:57
      5 図面公開ありがとうございます。
      分からないなりに少しアレンジして作ってみようと思ってます。
      https://twitter.com/tsubo20

      問題があれば記事を削除させていただきますので、ご連絡いただけると幸いです。
      5. Posted by Roberto   2008年03月02日 09:28
      who-taroさん
      製作していただきありがとうございました{笑顔}
      貴重なデータ、うれしいです。
      ダクトを設けると50Hzまで低域レンジが伸びるのですね!試せばよかった....
      4. Posted by who-taro   2008年03月02日 00:03
      貴重な資料を提供いただきありがとうございます。早速活用させていただき,tangbandでつくってみました。記事中,リンクを張らせていただきました。不都合等がございましたら,お知らせください。すぐに削除します。
      http://www.geocities.jp/mkttid/tqwt_mini.html
      3. Posted by Roberto   2007年11月12日 09:03
      bydさん
      SA?80AMGは基本的におとなしい音で万人向けだと思います。 フルレンジとしては歪み感がとても少なく、ピーク感はあまり感じません。
      低域はしっかりしており、高域がかすかにキラキラして、この音に好き嫌いはあるかもしれませんね。
      アルテックのように中域の張り出すタイプではないので、自分の好みとはちょっと違いますが、良いユニットだと思います。
      2. Posted by byd   2007年11月11日 22:35
      こんにちは。
      SA?80AMGはいかがでしたか?ピーク感はないのでしょうか?
      それにしても吸音材の詰め方が特徴的ですね。
      1. Posted by ゴウド   2007年11月11日 18:33
      相変わらず仕上がりが素晴らしいですね。見習いたいですね{困った}どのような仕上げにしているか教えてください。{音符}

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