2025年07月26日
日本の80兆円投資に“米国が90%の利益”?トランプ流ディールのレトリック

日本の「80兆円投資」に対して「利益の90%をアメリカが得る」とはどういうことか?
国内外のニュースや分析を読み込んでみて、トランプ大統領の不可解な発言の真意が見えてきました。
たとえば、日本は政府系融資80兆円に加え、企業が自己資金等10兆円を足し、計90兆円を米国内の事業に投資します。
この事業で日本企業が100兆円を売上げ、10兆円の利益を出すとします。企業は「儲け」を得て、日本政府も資金を回収できます。
一方、アメリカは、この投資が(中国や欧州でなく)自国で行われることで、雇用や用地、設備投資の現地調達を通じて90兆円もの資金を国内に循環させることができます。
つまり、日本は事業で10兆円の利益を得て、アメリカは投資により90兆円の経済効果を得る、という関係です。
「利益」と「経済効果」は同列に比較できないにも関わらず、トランプ氏はアメリカに流れ込む経済効果の規模を強調する政治的なレトリックを用いたといえるでしょう。
ただし、日本で利益を得るのは一部のグローバル企業に限定されるのに対して、アメリカ経済はさまざまな分野で幅広く恩恵を受けます。
日本サイドにとっては「投資」である以上、失敗のリスクもあります。アメリカが常に有効な投資先であるとは限りません。
それに対して、アメリカは失うものがなく資金投入が確約される点で有利です。投資分野やタイミングもアメリカの息がかかる可能性が高いでしょう。
そのあたりが関税率引き下げによってもたらされた「ディールの成果」というわけですね。












































