2025年04月27日
中島みゆきを聴き直す

オーディオシステムが完成の域に達し、ほとんど弄るところがなくなってしまっている。
特にJBLで組んだスピーカーは明瞭かつ癖が少なく、何でも聴ける良好なバランスになっている。
MacbookPro→RME ADI-2PRO→ClassicPro CP500X(×2台 バイアンプ)というシンプルな構成も気に入っている。
このシステムで古い音源を聴き直して感激することも少なくない。最近、中島みゆきのライブアルバム「歌暦」(1986年)を聴いてびっくりしている。
演奏内容の素晴らしさはもちろん、とにかく音質が良い。最近のHi-Fi音源とは少し違うが、ボーカルは艶やかに伸び切って、バンドは重厚で輝かしくアナログ感がある。
担当エンジニアがよほど優秀だったのか。これはリマスターHQCD版ではなく、1986年に購入したCDからリッピングした音源なのだ。
ちなみにドルビーサラウンド(懐かしい!)対応となっているが、今のシステムではその効果を確認することはできない。
中島みゆきはデビューから80年代前半までのフォーク時代に「時代」「わかれうた」「悪女」などの代表曲がある。アルバム「親愛なる者へ」 「寒水魚」 「予感」は至高の名作だ。
そして90年代以降にはメジャーな歌手となり、「浅い眠り」「空と君のあいだに」「地上の星」などのヒット曲を量産している。
「歌暦」はその中間期にあたる。ロック方向に舵を切って、コアなファンの間では「みゆきさん御乱心!」とか言われた頃だ。
有名曲は少なく、ここで離れたファンもいたようだが、今聴き返すと若い声質と力強いサウンドが合わさり、曲も詞も脂が乗り切っている。
アルバムでいえば1986-90年の「36.5℃」 「中島みゆき」 「グッバイガール」 「夜を往け」の頃は、隠れた全盛期ではないか。ぜひHQCD版で聴いてみてほしい。