2025年04月01日
EF16-35mmF2.8LⅢ USM









某中古店のタイムセールを最大限活用し、F4LをF2.8LⅢに入れ替えた。さらに資金捻出のため、使用頻度の落ちていた6DMark2も放出。
買い替えの理由は、F4Lの写りが及第点ではあるけれど、もうひとつグッとこなかったから。
EF35mmF2.8LⅢのレビューはRentioPressの記事がわかりやすい。
業務で使ってみて第一印象としては、どの焦点距離でも絞り開放から周辺まで解像感・コントラストが高く、逆光にも耐える。そしてファインダー像が美しい!
歪曲収差はF4Lよりわずかに少ない程度で、16mm端ではやや目立つが、使用頻度の高い20〜28mmではレンズ補正なしで直線が出せる。画質も20〜28mmあたりがベストと感じた。
実はフルサイズでF2.8クラスの超広角ズームレンズを使うのは初めて。広角でも被写界深度は浅く、ピント位置には要注意。(GFXのGF20-35mmF4もそうだった)
想定通り28〜35mmでは背景をぼかしたクローズアップも可能で汎用性が高く、建築撮影はこれ1本で大半こなせそうだ。
光学ファインダーでのオートフォーカスは速く無音で快適。むしろライブビューのタッチAFの方が迷うように感じた。EOS Rシステムで使えばもっと良いのかもしれない。
RFの超広角ズームと比べても画質は劣らないというレビューもあり、発展性が見込める。(R5 Mark2の視線入力で使ったらどんな感じだろうか...)

目立つ欠点としては、周辺光量落ちが大きく、特に16mm端のF2.8開放は猛烈に落ちる。(なんと4stop分という!)
レンズプロファイル補正でカバーできるとはいえ、周辺部に暗部ノイズが浮きやすくなってしまう。
ただしF4に絞れば改善され、F5.6ではほぼ気にならず、20mm以上であれば開放から十分使える。20mm F4あたりの被写界深度で周辺がほどよく落ちる描写は、なんともいえない奥行き感がある。
16mm開放でも周辺解像が極端に落ちたり流れるようなことはないので、光量落ちをエフェクトとして利用することもできるだろう。

F4Lと比べて、サイズは82.6Φ×112.8 → 88.5Φ×127.5、フィルター径は77Φ → 82Φ、重量は615g → 790gとなる。
1段明るいわりには差は小さく感じられ、撮影時のハンドリングはあまり変わらない。EOS5DMark4とのバランスは良好だ。
ISを省略したことや、周辺光量を犠牲にして小型化しているのかもしれない。
画質はF4Lも十分に優秀であるというレビューもあるが、個人的にはかなり差があると感じた。
F2.8Lのほうが周辺解像度が高くパリッとして、立体感、雰囲気、柔らかさや色気も出るように思う。コーティングの違いも大きいかもしれない。
浅いピントによる汎用性の高さも魅力で、撮り手の腕が試されるレンズといえそうだ。