2025年01月25日
極上パンケーキ


フィルム時代の一眼レフでは、主にエントリー向けとして薄型の「パンケーキ」レンズがあった。
コンタックスやペンタックスの40mmF2.8は有名で、一眼レフで最も小型化しやすい焦点距離が40mm前後だったようだ。
これらが90年代のクラシックカメラブームと重なって流行った。ボディに取り付けた時のスタイリングがカッコいいとされ、OMズイコー40mmF2やGNニッコールF2.8は高騰したが、どちらも持っていた(汗
さらに超広角レンズでは、レンジファインダー用の設計のまま、ミラーアップして使うレンズがある。これらはボディとミラーボックスの厚みに対してレンズの薄さが際立つ魅力があった。
ニッコール 21mmが有名で、ライカR用スーパーアンギュロン21mmやコンタレックス用のビオゴン21mmを使ったことがある。
確かに普通の一眼レフ用のレンズとは違う個性があったが、カメラレンズ沼の終着点のようで、その嗜好を牽引したのは田中長徳さんだったのではないかと思う。
当時、パンケーキといえば携帯性や価格が優先され、性能はそこそこだった。しかし現代のEOS用EF40mmF2.8は1万円ちょっとで買えるのにめちゃくちゃ優秀なのだ。
撒き餌レンズとして有名なEF50mmF1.8STMよりボケ感もきれい。近景だけでなく遠景の解像感も素晴らしい。色収差も目立たない。EF35mmF2ISと比べても互角か、それ以上かと思わせることもある。
なぜか買い取り価格が2千円とかタダ同然なのだが…それもあってずっと使い続けるかも?