2024年03月26日
AIノイズ除去
LightroomのAI機能のうち、解像度強化とボカシはまだまだだが、ノイズ除去については完全に実用域に入っている。
単にノイズを消すというより、RAW現像処理の際に発生するノイズを抑える使い方が有効と感じている。
上の写真は2007年にオリンパスE-1で撮影した画像だが、暗部やシャープネスを改善しながら、発生するノイズをAIで除去している。
OM-1のRAWを取り込んでストレート現像。外の明るさに引っ張られてシャドウ がドスンと落ちているが、実際には階調情報が残っている。
ここから、ハイライト/シャドウを調整して見た目に近い状態にする。
マイクロフォーサーズはノイズ耐性が弱く、シャドウを持ち上げることでさらにノイズが浮いてくる。
ここでAIノイズ除去をかけると、解像感をほとんど損なわずにノイズが消えて滑らかになる。
今のところ文字が化けるような「生成」画像にはならず、副作用はほぼ感じていない。
普通の手動ノイズ除去では、もっとボヤッとした画像になってしまう。
これでノイズ除去効果は50%に設定している。あまりきれいにしすぎても違和感があるかもしれない。
ノイズ除去後にも同様に階調や色調整ができるので、最初にAI除去をしてもよい。
これは2012年にオリンパスE-5で撮影したもの。高感度に弱いカメラでISO800なのでノイズは多い。さらに暗部を持ち上げているため、AIノイズ除去が威力を発揮している。
80mm相当で寄って1/10でぶれず、ISO800でもノイズが消せる。マイクロフォーサーズの可能性は、昔のフォーサーズとは比較にならない。
センサーパワーが高いGFXではほとんど必要がなかったが、Dレンジが狭く高感度ノイズに弱く、補正の耐性が弱いシステムではとても有効だと思う。