2024年03月24日
OM-1のAFと画質
OM-1のAFと画質について。
積層センサーの恩恵でAF速度そのものは速い。
ただしC-AFトラッキングは正直使えないかなというレベルで、FUJIFILIM以下...ターゲットが迷ってあらぬ方向へ右往左往してしまう。鳥やスポーツなどの望遠撮影に向いているカメラとは思えない...
というわけでS-AFをメインで使うのだが、今どきのミラーレスとは違う感覚でむしろ新鮮。
ただ被写界深度が深いのでコサイン誤差が小さく、実用上の問題はさほどない。中央固定S-AFの方が「撮ってる感」は大きいかもしれない。
ターゲットサイズを縦/横独立して自由に指定できる機能も実用的。サッと呼び出せるので、普段は狭い横長サイズで、建築撮影では広めに変更できて便利。
そして動物認識はなかなか優秀。
カメラ任せにしないS-AFモードでも動物認識をONにしておくことで、犬を見つけたら瞳に合わせて追尾し続けてくれて、画面から犬がいなくなればS-AFに戻る。これは実用的。
どのカメラにも得意不得意があるので、性質を理解して使いこなすことが大切だ。
画質についても少しずつわかってきた。
色味については、FUJIFILMでフィルムシミュレーションをOFFにできないストレスを感じていたが、OM-1の"NATURAL"は素直でメリハリもあって良いと思う。
AWBの精度はもうひとつだが、LrでRAW現像するのであまり気にしない。20MPとデータが軽くてiPhoneでもサクサク現像できるのも良い。
ちなみにWi-Fi転送の繋がり具合や速度はまずまずで、RAWもスムーズに転送できる。
Dレンジが狭くハイライトが飛びやすいのは明確な欠点で、RAW現像でも救えないので露出オーバーに気をつけないといけない。ここは10年前のフルサイズセンサーにも負ける。
粒状ノイズはISO200でも感じられ、135判フィルムカメラに似ている。ただしLrのAIノイズ除去を使えばノイズレスで滑らかな画像にすることもできる。
解像感については昔のフォーサーズとは隔世の感があり、レンズも優秀なので周辺までしっかり写り、WEBで使用して不満を感じることはほぼないだろう。
大きなボケや深い階調で柔らかい雰囲気を出したい時にはフルサイズ機を使いたくなるが、マイクロフォーサーズの機動性は魅力的。やはり適材適所ということだろう。