2023年06月23日
システム構成
スピーカーは30cmウーハー:JBL2206H 1インチドライバー:2426H ホーン:2344 パッシブラジエーター:Dayton Audio SD315-PR 31.5cm
2206Hはこれまで使ったウーハーの中で最も良質な低音が出せて、なおかつ中高域にピークがなく、ネットワークスルーでも使えるほど。
パッシブラジエーターの成功で低域はほぼ完成。密閉のような締りとバスレフ以上の量感。いろんな方式を試してきて、今はこれがベストだと思っている。
パッシブラジエーター(ドロンコーン)については誤解も多いと思うが、動作原理は非現実的なほど巨大なダクトを設けたバスレフと同じで、なおかつ中高音の漏れが少ないメリットが大きい。
2344ホーンは高校生の頃に聴いてから憧れていた。ホーンらしいヌケ感と聴きやすさ滑らかさが共存してオールマイティである。
ネットワークは定数を少しずつ変えているが、ウーハーに1.1~1.7mHのコイル1個、ドライバーに1~1.86μFのキャパシタ1個という超シンプル6dB/oct。
単純計算では中抜けになりそうだが、ホーンのカマボコ特性をシンプルな回路で補正する方式だ。
パワーアンプはサウンドハウスの安価なオリジナルブランドCLASSIC PROのCP500X。
D級150w×2chでDF=400あり、ファンレスという貴重な業務用アンプ。今はかなり値上がりしてしまったが、当時は2万円台で購入できた。
音はクリアで癖がなくストレート。低域の締まりはこれまで使ったアンプの中でベストで、JBLの30cmウーハーをビシッと動かす。
中高域も粗さやデジタル臭さのようなものはなく、むしろアナログ的にも感じる。無音時に僅かなハムノイズがあるが気にならない。消費電力・発熱が少ないのも良い。
真空管アンプも好きなのだが、音に色付けをしてコントロールするなら上流(プリ)側でやるほうがいいと思う。
30cmウーハーを駆動するパワーアンプはDFが低いほうがいいし、半導体アンプの中でもD級が好みなのかもしれない。
現在は2台を左右スピーカーに割り振り、BTLではなく低域/高域に分けてバイアンプで使用している。シングルよりも音のグレードが上がるし、2wayのバランスを微調整できる。
BTL+バイアンプ実験のために3台目を入れたが今は使っていない。ノーマルのほうがクリアでノイズも少なく、500wというハイパワーのメリットも特に感じられなかった。
BTLは原理的にノイズが2倍、DFが半分になるので、出力が必要なければデメリットのほうが大きいかもしれない。
音源はストリーミング、カセットテープ、レコード。
アナログ音源はアンプショップミズナガ特注真空管プリアンプから、さらに最終プリアンプ兼パラメトリックイコライザとしてADI2PROを通している。
このプリアンプはもう18年間も使っているんだな...使い勝手が良く、フォノの音にキレがあり、ラインでも適度なツヤ感が出る。
ボリューム素子の交換も検討中。そろそろメンテの時期かもしれない。
デジタル音源はMacBookPro16インチからRME ADI2PROをDAC兼プリアンプとしてパワーアンプに直結。
ADI2PROはPCからの入力がなければ自動的にアナログ入力のプリアンプモードに切り替わるので便利だ。
電源はオーディオデザイン製で、音場や定位、奥行き感が向上した。高価だがそれなりの価値はあると思う。
MacBookのイヤフォンジャックからプリアンプに入力して聴くこともある。ふくよかで厚みがあり、DAC経由とは違う個性がある。
USBデジタル接続はいろいろ試して、今は4.5mという長いケーブルを使っているが全く問題ない。
カセットデッキは TASCAM112Rmk2。3ヘッド・オートリバースという特異な業務用デッキだ。
最近はカセットでの新譜リリースもあるし、レコードからのダビングに加えて、最近はあえてストリーミング音源をカセットに落とすというナンセンス?なこともやっている。
PCを起動せずに流せること、少し圧縮されたローファイ感もBGMに心地良い。
レコードプレーヤー ケンウッドKP-9010は、オーディオにハマった学生時代からの唯一の生き残り。
他と比較していないので音が良いのかどうかわからないが、とにかく丈夫で壊れない。アームがSPUの重量に対応していないので、鉛テープでウェイトを足している。
カートリッジはOrtofon SPU#1S 昇圧トランスにST-10を使用。
SPU#1Sは丸針のせいか?針先にゴミが溜まらず、スクラッチノイズも目立たなくて使いやすい。音は前に使っていたDL103に比べて力強く太めかなと思う。
1980年代末からオーディオを始めてもう35年。自作スピーカーを中心に様々なスタイルで楽しんできた。
今のシステムは時代も個性もバラバラのようで、自分なりに合理的だと考えている。
オーディオは結果も求めるけれど、その変化の過程が楽しく、何かを変えるプロセスが目的でもある。
次は何をする?これらとは対極的に、古いフルレンジユニットと真空管アンプにも再チャレンジしてみたいが、場所が問題だなあ...