2021年12月06日
GFX100S
(画像をクリック→ 別ウィンドウで表示→ +をクリック→ 4000*1478ピクセルで等倍表示)
1億画素。
44*33mmのイメージセンサーに、日本人口ほどのフォトセルが詰まっている。
ボディのサイズ、重さはEOS5Dあたりのフルフレーム一眼レフカメラと変わらない。
予想通り、画像は信じられないほど精細で、いくらでもトリミングができる。パノラマへの切り取りなどものともしない。
普通のアスペクト比としても、標準レンズが2倍ズーム以上の感覚で使えるし、シフトマージンは圧倒的。GF50mmF3.5は最もコンパクトで安価なパンケーキ型?であるが、隅々まできっちり解像する。
今回のパノラマ写真をクリックすると4000*1478≒600万画素になるが、かなりトリミングしたものもあるし、元データのわずか6%にリサイズされている。
そして精細だからこそ、これまでの被写界深度の感覚が通用しない。絞りF8で遠景を撮っても、完璧に結像する範囲は驚くほど狭い。解像度が高いため、わずかなピントのズレが見えてくるのだ。
この画質が必要か?と言われると.....ロマンですよロマン。目の前の光景をそのまま複写しようというロマン。
5000万画素のGFX50SIIも価格に惹かれたが、8年前の旧世代センサーというのが引っかかった。最新のフルフレームとの差は大きくない。
高画素機に行くなら究極を目指さないか?GFX100Sの巨大なRAWファイルも自分の環境でなんとかハンドリングできることを確認し、思い切った。それもライカという通貨のおかげだ。
まずは換算40mm相当の準標準レンズから始めたが、このカメラの特性から、高性能な広角レンズが向いていると思われる。
単焦点のGF23mmF4(換算18mm相当)、来年発売が予定されているGF20-35mm(換算16-28mm相当)のいずれかは必要。建築写真もGFXに切り替えていきたい。
マウントアダプターはライカMや各種MF一眼レフ用から、キヤノンEFレンズをAFで動かせるものまで存在している。
フルフレーム用のレンズでもイメージサークルをカバーするものがかなりあるらしく、レンズ性能の限界まで使い切れるのは興味深い。
カメラのハンドリングは想像より軽快で、十分に持ち運べるし、操作に迷うところもない。メニュー構成はX-T3やX-E4より改善されており、とても使いやすい。
レリーズ時のブラックアウトや、ポストビュー再生の遅れなどは中判らしさ?が感じられるが、動きものや連写を求めなければ全く問題ない程度のレスポンスはある。
昔、プラウベルマキナ670やマミヤ7を使っていたあの感じ、1枚1枚を大切にレリーズしていたことを思い出す。このカメラの可能性を、じっくり楽しんでいきたい。