2021年08月28日
f0.95

七工匠 7Artisans 35mm F0.95
全金属製のビルドクオリティは申し分なく、コンパクトかつズッシリとして質感もいい。
ヘリコイドはとても滑らか。スチル派としては絞りリングにクリックが無いことだけがマイナス点か。
注意点としては、ヘリコイドが∞を越えてかなり回り、オーバーインフになる。カメラとの相性、工作精度を考慮した設計だろうか。
ただし広角レンズと違ってファインダーではっきりわかるのでピンぼけのミスはないと思う。
ドンピシャの精度が無理なら、これくらいはっきりオーバーする方が、意図しないピンぼけは防げるのだろう。

神レンズと呼ばれる純正XF 35mm/f1.4と比較してみると、総合的には互角と言えそうだ。
XFよりもややコントラストが低く収差もあり、合焦部のカリカリっとした解像感はXFに敵わないが、実用上は十分。
f1.4よりも1絞り深度が浅いのはアドバンテージ。フルサイズ換算で50mm/f1.4相当になる。ボケ感はXF同等以上に綺麗で開放から2線ボケ、ぐるぐるボケにはならない。
逆光にはXF同様に弱めでハレーションが出ることもあるが、自分にとって標準画角レンズは雰囲気重視なので問題ない。
MFのスムーズさは7artisansが圧倒的に上。X-T3のファインダーなら十分いける。AFや絞りのカチャカチャ音がないのも良い。
AFレンズは片手で撮れる便利さがあるけれど、それ以外は7artisansの方が楽しい。XF35mm要らないかもな…

銘匠光学 TTArtisan 50mm f/1.2 C 専用メタルフード(52mm径汎用フード)と 七工匠 7Artisans フォーカスレバー 7L-FL01 を装着。操作性とルックスはgood!
フィルター、フード、レバー込みで重量392g。X-T3とのバランスは素晴らしい。X-E4やX-T30ではフロントヘビーになるかもしれない。

絞り開放でも極端にふわふわにはならないし、絞ってもXF 35mmほどシャープではない。発色やコントラストはやや淡いけれどオールドレンズのような不安定さはない。
MFの使い勝手も含めて80年代一眼レフ用標準レンズ的な、クラシックモダンな味を感じる。気に入った!!