2021年03月14日
X-S10から始まるFUJIFILMの世界

FUJIFILM X-S10 はヤバい。生活にハマりすぎて、もはやライカを駆逐してしまいそうだし、iPhoneで済ますことも減った。
画質はライカM10Pが上で、利便性ならiPhoneだが、単に便利とか高性能とか、そういうことでもない。X-S10は軽く小さく手に馴染み、剛性があり操作感が良く、気軽でラフに使える。質実なデザインもいい。手振れ補正が強力で片手で撮れて、対応範囲が広く、動作は速く正確で道具として優れる。給電、充電、転送の手間が少なく他デバイスとの相性がいい。程良い被写界深度で硬くならない、iPhoneとはっきり差をつけるフィルムライクな写り。他のカメラに比べてどれも1番ではないが、全てにおいて必要十分で、丁度いい。
これは既視感があるな、何だろうと考えていたら、オリンパスE-1だ。デジタル一眼レフを初めて買ったのが2003年。E-1は仕事から家族まで何を撮っても楽しく、眼と手と身体に馴染んだ。どこへでも持ち運べて、タフで、大きなレンズも振り回せた。描写は写真的で、当時のコンデジやキヤノン一眼レフよりもデジタル臭さが無かった。あまりにも気に入って、当時ライカから中判までたくさん持っていた機材を全て手放してしまった。(その後、E-3、E-5と性能的には進化したが、E-1の良さは減ってしまった)
新規格フォーサーズの初代機かつフラッグシップであったE-1と比べ、X-S10は初/中級機であり、足りないところがいくつかある。防塵防滴ではなく、EVF性能は悪くないがベストでもない。ダイヤルのカスタマイズ性が低く、初心者向けのシーンモードが余計で、電源スイッチの操作感が安っぽい。これらが改善された後継機X-S20?あるいは上級機X-S1?が本命ではないか。FUJIFILMのカメラはよく売れているようで製品開発に勢いがあり、レンズラインナップも魅力的。ボディもレンズも比較的安価で買いやすい。オリンパス9年→ニコン2年→ライカ7年→…次は富士になるか?それはやはり仕事の写真をしっかりと、確実に、気持ちよくこなせるかどうかにかかっている。次の竣工写真で答えが出るだろう^ ^