2021年02月28日
Fuji X Weekly
【FUJIユーザー必見!】世界初フィルムシミュレーションカスタムレシピアプリ出たよ!【X-S10 X-T4 fuji x weekly】
FujiXの売りのひとつがフィルムシミュレーションで、確かに面白いのだが、 RAW派としてはもうひとつ馴染めない。RAWのもつ情報量を一発勝負で捨てることになるし、メーカーに決められた枠の中で撮らされてる感じもする。せめてカスタマイズできればと思ったら、Fuji X WeeklyのアプリはKodakをはじめ多彩なフィルムシミュレーションを独自に構築して公開していて興味深い。


このアプリは独自のプロファイルをまとめたデータ集である。フィルムを選び、その設定通りにカメラのパラメータを手動調整することでフィルムシミュレーションのカスタムプロファイルが作れるというものだ。面倒ではあるがアナログ的で難しいことは一切ない。X-S10は4通りまでのカスタム登録ができるので一度設定すれば簡単に呼び出せる。

コダクローム64で撮影。シャドウが潰れ、彩度が低めになって、コダクロームらしいと言えばそうかも?
ベースとなるClassic Chromeが既にコダクロームに似ている気もしていたが。

このように強いエフェクトを掛けたJPEG画像はレタッチに弱く、低い彩度や潰れたシャドウを持ち上げても劣化が目立つ。できればRAWから後処理したいのでLightroomで読み込んでみるとプロファイルはWBなど部分的にしか反映されなかった。他にはカメラ内RAW現像で同じプロファイルを設定する方法もある。フジの現像アプリFUJIFILM X RAW STUDIOを使えばPCで後処理できるかもしれない。


色々試してみるとカメラの各パラメータと画像の関係がわかってきた。リバーサル系はシャドウが潰れすぎるのでカスタマイズした方がいいかも。
X-S10は手に馴染んできた。XF16-80mm/F4は便利で満遍なく綺麗に写るが、ハッとする描写でもない、可もなく不可もなしという感じ。

フィルム時代に、リバーサルで夜間白熱灯の室内を撮ったときはこんな色合いだった気がする。
明日現像に出したいがコマ数が余ってるという夜に、自室をこうして無為に撮っていたのがなんか懐かしい。


左:JPEG(コダクローム64) 右:RAW現像
フィルム風のエフェクトとして面白いが、RAW現像すれば元データにはとても多くの諧調や色彩情報が入っていることがわかる。失われたデータはどう弄っても復活させることはできないので、やはりRAWが必須と思う。RAW+JPEGで撮るにしても、LightroomにはRAWだけを読み込んで使用目的に応じて書き出す方が使いやすい。好みの現像パラメータを学んで、Lightroomで現像プリセットを作るのが良いかもしれない。