2021年02月18日
SmallRig Lプレート装着

マンフロットのボールヘッド三脚755CX3Kにパノラマ雲台のみという建築専用システムには、アルカスイス対応Lプレートが必須である。
SmallRig 製品は初めて購入。実売4千円程度という価格のわりにはよく出来ていると思う。
装着/調整用のキーとレンチがマグネットで収納されるのはとても便利。精度も悪くなさそう。バッテリー/SDカードの出し入れ、USB-Cケーブルの挿し込みも問題ない。
150gほど重くなってしまうが、手持ち時にも小指の掛かりが改善され大型レンズとバランスが良く、左手グリップとしても具合がいい。

バリアングルモニター可動のための切り欠きがあり、クランプ幅ぎりぎりだった。もう少し幅の広いタイプに替えたほうが安全だろう。
横位置のレールは端部で止まる形状になっている。落下防止のためだと思うが、クランプをわずかに緩めて横から差し込むことができないのはちょっと不便。

X-S10のメニュー構成は独特で新参者には難しい。機能を必要最小限に削ぎ落としてシンプルな設定としたが、そこまでいくのにかなり苦労した。各ボタン、ダイヤルに加えて、マイメニュー、Qメニュー、タッチファンクションと複数のカスタマイズ、ショートカット方法がある。階層構造の全体像が見えにくく、入り口を間違えると目的地に辿り着けなかったり、途中で道を変えようとすると振り出しに戻ったりする。例えばapple端末とは真逆のUIと言えるだろう。
モードダイヤルにC1~C4まで割り当てられるが、カメラの状態を全てそのまま記憶できるわけではない。カスタマイズできること、できないことの境界がわかりにくい。便利なジョイスティックも、選択したらそのまま押し込んで設定に入るのが自然なのだが、別のダイヤルで設定しなければならない。いろんなことができるのに、エントリー機らしい機能制限が入り混ざっている感もある。例えば建築撮影に必須の電子水準器は1軸なら常時表示できるのに、2軸だとレリーズのたびに消えてしまうのは不思議だ。とにかく「なぜ?」という謎仕様があちこちにあって、慣れるしかないか...上級機のX-T4は違うのだろうか?
...と不満ばかり書いたが、これらは一度きっちり設定してしまえば大きな問題はなく、総合的に見れば優れたカメラだ。軽量コンパクトで深いグリップが手に馴染み、使用中にUSB-C給電が出来て、動作レスポンスは良く、画質は必要十分、AF、WB、露出など基本性能は高い。特に手ブレ補正が素晴らしく、室内でも低ISOで手持ち撮影可能なのでアングルの自由度が高まる。オリンパスE-3,E-5でサクサク建物を撮っていたのを思い出す。超広角10-24mmを仕入れたら建築撮影の主役になれるかもしれない。