2020年08月01日
VISATON BG20の音
色々聴いてみて、傾向はわかってきた。個性があり、万能ではないけれど、VISATON BG20はとても面白いユニットだ。
(軸上80cm 赤がアベレージ)
<低域>
Mms=10gと軽量なのにFs=38Hzと驚異的に低く、Qts=0.44と中庸。Xmax=4mmと大きい。コーンを押すとふらふらのハイコンプライアンスで柔らかい。
エンクロージャー次第ではあるが、12Lの超小型箱でもそこそこ出る。少々のピークは出るがスタンドに載せて宙吊り状態であれば違和感は少ない。
低域の音色はふわっと軽快で、スピード感がある。ズシッ!ゴツッ!とした重さは出にくい。もちろんセッティングやアンプによっても変わる。
T/Sパラメータと今回の製作からの想像だが、密閉、バスレフ、DBからTLSやBH、平面バッフルまで、いろんな方式が使えると思う。
30L以上のオーソドックスなバスレフにすれば、40Hz近くまでフラットに伸ばすことができるだろう。
<中域>
BG20の最大の特徴は中音域の厚み、太さ、濃さかもしれない。明瞭でメリハリがあり、そしてどこか仄暗い夜の雰囲気がある。
古典的なダブルコーンの割にピーキーな癖はないが、繊細さ、透明感や解像度を重視するなら別のスピーカーが良いだろう。
<高域>
FOSTEX FEシリーズのようにハイ上がりではなく、レンジも15kHz止まり。
20cmフルレンジの限界もあるが、音場の狭さや厚く濃い音の原因にもなっているだろう。トーンコントロールで少し持ち上げるとクリアになってくる。
低域を欲張るエンクロージャーの場合は、バランス的にスーパーツイーターが欲しくなりそう。音色的にホーンが良いかな?
<音場・音像・定位>
音像定位はやや前目に出てどっしりと展開するタイプ。音場の拡がりや奥行きは大きくない。これも高域のレンジが影響しているかもしれない。
<その他>
能率、耐入力は高く、ストロークが大きいので大音量が出せるしバスブーストにも耐える。 さすが業務用。
デザインは無骨で飾り気がないが個人的には嫌いじゃない。
<総合>
ジャズ、ロック、ポップス、ブルース、ボーカル系に向く。優秀録音でなくても、神経質にならず明瞭に、おおらかに、音楽の芯の部分を楽しめると思う。
20cmフルレンジ1発の限界か、オーケストラなどのHiFiな音源で音数が増えてくると粗さが出て解像しきれないところはある。
ただし、大きめのエンクロージャーで、スーパーツイーターを加えれば化けるかもしれない。メーカーに作例があるように、複数使用するのも面白い。
トータルでコストパフォーマンスは極めて高い、掘り出し物だった。こんなユニットが3千円で買えるというのは凄いことだと思う。
もしもこのブログを読んでVISATON BG20の追試を行いたい方がいたら、コメント欄で質問に答えます。そして結果もぜひ教えてください^ ^
コメント一覧
9. Posted by Roberto 2022年06月07日 10:17
Hi, Wlodek
Enclosure volume : 12 liters
Port size : φ65mm*165mm (fd≒66Hz)
It's a pure full range, not through a LCR notch filter.
In this project I prioritize miniaturization. I first decided the volume.
If you use an orthodox bass reflex of 30L or more, you will be able to extend it flat to near 40Hz.
Enclosure volume : 12 liters
Port size : φ65mm*165mm (fd≒66Hz)
It's a pure full range, not through a LCR notch filter.
In this project I prioritize miniaturization. I first decided the volume.
If you use an orthodox bass reflex of 30L or more, you will be able to extend it flat to near 40Hz.
8. Posted by Wlodek 2022年06月06日 19:59
こんにちはロベルト、このプロジェクトの詳細を教えていただけますか? エンクロージャーのボリュームはどのくらいでしたか? BRポートの長さと直径はどれくらいですか? そして最後に、スピーカーの特性をL-Rノッチフィルターでイコライズしましたか?
7. Posted by Roberto 2020年08月05日 01:18
マトリックスは以前やりました。
面白いですが、アンプを選ぶのが問題ですね。
海外YouTubeなどを見ると、B200はダブルコーンのBG20より高音が出てますね。
BG20は見た目より大人しいユニットです。
面白いですが、アンプを選ぶのが問題ですね。
海外YouTubeなどを見ると、B200はダブルコーンのBG20より高音が出てますね。
BG20は見た目より大人しいユニットです。
6. Posted by bear 2020年08月04日 23:49
先日から、マトリックススピーカーの一種で、Webで紹介されている「Tマトリックス接続」と、「LINKWITZ LAB]の「LXmini」と、よくある3Dスピーカーを合体させた構成
上 L R ←12㎝ユニット裸(LーR)
下 MONO ←C10R1本後面開放箱
という奇妙なシステムで聞いていますが、安心感のある音の構成となってます。
Visatonの複数のユニットで構成してみたくなりますね・・・。
B200のコーンデザインはカッコよくて好きです。
上 L R ←12㎝ユニット裸(LーR)
下 MONO ←C10R1本後面開放箱
という奇妙なシステムで聞いていますが、安心感のある音の構成となってます。
Visatonの複数のユニットで構成してみたくなりますね・・・。
B200のコーンデザインはカッコよくて好きです。
5. Posted by Roberto 2020年08月03日 11:04
https://docs.rs-online.com/af24/0900766b8002f563.pdf
能率は86dBと低いですね。防水コーンで重いのでしょう...
ちなみにBG17はBG20と全く特性が異なるんですよね。
VISATONで他を試すなら、高級版のB100とB200が面白そうです。特にB100は10cmとしてはバランスのいい特性で使いやすそうですが全く話題に登りませんね...
能率は86dBと低いですね。防水コーンで重いのでしょう...
ちなみにBG17はBG20と全く特性が異なるんですよね。
VISATONで他を試すなら、高級版のB100とB200が面白そうです。特にB100は10cmとしてはバランスのいい特性で使いやすそうですが全く話題に登りませんね...
4. Posted by bear 2020年08月02日 23:02
そういえば、Visatonに、16㎝の対塩性のフルレンジ「FR16WP-4」というのがあり、WE755と周波数特性は、よく似ています。
投げ釣り時のモバイル用にいかがでしょう。
海の家の設計時にも・・・。
投げ釣り時のモバイル用にいかがでしょう。
海の家の設計時にも・・・。
3. Posted by Roberto 2020年08月01日 23:59
bearさん
スタンド優先でサイズを先に決めたので後は成り行きなんですが、悪くないと思います。
壁に押し付けるようなセッティングでは厳しいかもしれません。
自作は自分の環境に合わせて考えられるのが良いですね。
スタンド優先でサイズを先に決めたので後は成り行きなんですが、悪くないと思います。
壁に押し付けるようなセッティングでは厳しいかもしれません。
自作は自分の環境に合わせて考えられるのが良いですね。
2. Posted by bear 2020年08月01日 22:38
大口径バスレフの小箱という選択にはらはらしてましたが、よい箱にまとまった様でなによりです。
120Hzのピークも、なんとか気にならないようですし、Qtsも1.3程度ならセーフでしょう。
うちのBETA-8は音がわずかにHiFi過ぎで、Jansen C10Rという10”で最近は遊んでます。
コスパ最強と思ってましたが、
そちらが最強ですね。
さすが、”ドイツの科学は世界1~~~!”、ですかね。
他のスピーカーと、ドイツ語(ジャーマンロック)、日本語のボーカルなど聞き比べてみてはと。
120Hzのピークも、なんとか気にならないようですし、Qtsも1.3程度ならセーフでしょう。
うちのBETA-8は音がわずかにHiFi過ぎで、Jansen C10Rという10”で最近は遊んでます。
コスパ最強と思ってましたが、
そちらが最強ですね。
さすが、”ドイツの科学は世界1~~~!”、ですかね。
他のスピーカーと、ドイツ語(ジャーマンロック)、日本語のボーカルなど聞き比べてみてはと。