2020年02月13日
カルダス・セッティング
上図(左)が、これまでのセッティング。
ほぼ正方形という悪条件の中で、スピーカーの存在感を減らしたくて、リスニングポジションからなるべく長い距離を取り、スピーカー間隔も離している。
オーディオ店「逸品館」の推奨するセッティング(右)をアレンジして軸線ずらしを試し、まずまずの結果を得ていた。
一般的な置き方(グレーの位置)よりも低域はこもらず、音場は広がり、スピーカーから離れてくれる。
欠点は、ソフトによっては定位が不安定になること、家具の配置の難しさや、視覚的な違和感か。
こちらが、カルダス・セッティング(右)を参考にした新たな配置。
とても理論通りにはできないので妥協案だが、それでも背面から大きく離さなければならず、感覚的にはスピーカーが部屋のど真ん中に鎮座する感じ(^^;
見るからにスピーカーが近いし、内振りをやめて平行配置にするのもどうか?側壁の影響が大きく出るのではないか?
色々と聴いてみると、音場の奥行方向が広がり、スピーカーが近いのに音像との距離感がある。これは驚きだった。背面の反射音に長いディレイがかかるせいか?
音場はスピーカー背後の空間全体が鳴る感じで、定位に安定感がある。ソフトによってはスピーカーが近い弊害も多少ある。
平行配置の問題は感じられない。バイラジアルホーン2344の指向性が100度もあるので、ハイ落ちにもならない。
これまでよりニアフィールドリスニングに近づいているせいか、解像度が向上し、小音量時にも聴き取りやすい。
間接音のディレイが長くなる分、知覚における直接音の支配率は増えるだろう。
低音はすっきりして癖は少ない。壁から離すことで4π空間に近づくので膨らみが減るのは当然。
黄金比に基づくカルダスの理論にはおそらく定在波対策があると思われ、その効果も出ているかもしれない。
問題はやはり部屋の使い勝手か...スピーカー背後の広大なスペースを生かした機器や家具配置を考えなければ。
スピーカーが近づくため正方形の部屋では背後のスペースがとれないのも欠点になる。後方の十分な吸音や、側壁の左右対称度を高めることも必要だろう。
素性はいいと思うので、しばらくこの方向で追い込んでみよう。