2019年09月02日
鋭角スパイク
FAPSというガレージメーカーが「サイドプレススピーカースタンド」用に単売しているパーツである。JBL純正同様に六角レンチで上から調整できるものはこれしか見つからなかった。硬質なSCM435(クロームモリブデン鋼)M8ボルトの先端をシャープに尖らせてあり、接地面積は純正スパイクより1桁以上小さいはずだ。これほど鋭いスパイクは市販スピーカーでも見たことがない。約50kgのスピーカー+スタンドと推定接地面積でざっと計算してみると、鉄の許容応力ギリギリか、超えているかもしれない。使っているうちに先端が丸くなるか、ベースプレートが凹んで音が変わるかも。これぞエージング(^^;
さて、スパイクの形状で音は変わるのか?
見た目のイメージでは、硬く鋭く引き締まった音になるのかなと思ったのだが、結果はちょっと違った。全体的にやや明るく華やかな音調になり、低域の量感が増えて、弾力的に感じる。(純正スパイク+黒檀プレートでも低域が増えたが、おとなしくなり、フォーカスの甘さも出ていた)これが良い方向かどうかは、もう少し聴き込んで判断したい。
接地面積が小さくなれば、応力は増し、バネ定数は下がり、ミクロに見ればとても柔らかい状態になって、固有の共振周波数は下がると考えられる。スパイク先端またはベースプレートの応力が降伏点を超えるなら、弾性変形から塑性変形して凹んで弾性変形に移行し...それが音にどう影響するのかわからないが、変わることは確かだ。スパイクやベースプレートなど、メカニカルな変化は体感しやすい。ケーブルの違いはほとんどわからないのだけど(^^;